みなさん、こんばんは。たんたんです。
みなさんは判断や決断に迷ったことはないでしょうか。
「選択肢がいろいろあるけど、何に決めたらいいのかわからない」
「どれもよさそうに見えるけど、判断できない」
などなど
ネットで検索すればいろいろな情報がすぐに手に入るのが当たり前になっていますが、逆に情報が多すぎて迷ってしまう
そうした経験がある方も少なくないのではないかと思います。
私は「決断が人生を作る」と思っているので、自分が後悔しない決断をいつもできるように考えています。
そこで、今日はそうした「決断」や「判断」に悩む方に向けて、以下の本を紹介したいと思います。
それは
『判断と決断 不完全な僕らがリーダーであるために』(中竹竜二、東洋経済新報社、2011)
です。
今回は、
1.本書に書いてあることのまとめ
2.私の気づき
3.その気づきを生かすための方法
ということで書いていきます。
あくまで私の受け止め方ですので、参考程度に気軽にお読みいただければと思います。
もくじ
判断と決断は明確に区別
著者は本書内で「判断」と「決断」を明確に区別して使っています。
辞書を引いてみると、以下のような意味です。
判断・・・物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。
決断・・・意志をはっきりと決定すること。
(出典:goo国語辞書)
一方著者は、以下のように書いています。
判断・・・過去の出来事を整理し、評価すること
決断・・・未来の出来事について方向性を打ち出すこと
こちらの方がかなり具体的で、しかも次の行動につながりそうな気がするのではないでしょうか。
さらに、判断と決断について、それぞれ評価の基準も定めています。
判断の評価基準:正しいか、正しくないか
決断の評価基準:強いか、弱いか。早いか、遅いか。
過去から現在までに起きたことを整理し、今どのようになっているかを把握、評価するものが判断
判断の結果を参考にして、達成したいゴールに向けての方向性を打ち出すことが決断
気づき
さて、ここからは、本書を読んでの私自身の気づきについて書いてみたいと思います。
主に以下の2つです。
①決断とは未来への方向性を打ち出すこと
②判断のためには多面的な情報が必要
それぞれ見ていきましょう。
決断とは未来への方向性を打ち出すこと
私も含めて多くの人は、
・過去のこと、今行っていることの情報を集める
・それが成功したかどうかを判断する
・今できることが何か決断する
というプロセスなのではないでしょうか。
私は、これまで決断に対しての比重がかなり軽かった、ということに気が付きました。
現状の把握、つまりは「判断」の部分で大きなエネルギーを消費するので、その先にある「決断」の部分ではエネルギー切れになっているとも言えます。
「判断」のところで諸々頭を使っているので、その延長線上の「決断」になりがちなんだと気づかされました。
判断のためには多面的な情報が必要
本書でも触れられていますが、人間は「多面体」です。
つまり、いろいろな顔を持っているということです。
「自分が見ている情報がすべてではないということを認識する必要がある」
と本書内でも述べられています。
当たり前のように思いますが、つい自分からの見え方に捕らわれてしまう
そういう傾向にある
ということは日ごろから気を付けておきたいことですね。
気づきを生かすために
さて、それではどうすればその気づきを日ごろの生活に落とし込んでいけるのでしょうか。
具体的な方法として、以下の2つを考えてみます。
①判断と決断を区別して考えてみる
②未来からの視点を持つ
判断と決断を区別して考えてみる
一つ目は「判断」と「決断」を区別する、ということです。
これが本書の一番のテーマだと思います。
特に「決断」
これまでの生活では、仕事にしろプライベートにしろ、「判断」の中で「決断」まで無意識に行ってきてしまっていました。
例えば、
①少しでも豊かに暮らせるように資産形成をしていこう
②今の自分の資産状況、収支状況はこれくらいだな(判断)
③それなら毎月これくらいの収支が改善できそうだな(決断)
④収支改善のために実際に行動していく(行動)
という感じです。
今ある状況から、可能な選択肢は何か、それが実現されるためにはどういう行動をすればいいか、という今の延長線上の決断をしてしまっていたわけです。
もちろんこれでも悪いわけではないのでしょう。
少しずつ改善されている実感も持てています。
ただ、①の「豊かな暮らし」の実現については、今よりも少し良くなった、程度の水準で終わってしまうかもしれません。
そう考えると、ちょっと物足りないですよね。
未来からの視点を持つ
今の延長線上から脱して、想像もできないような飛躍を遂げるためにはどうしていけば良いのでしょうか。
そのヒントも本書には含まれています。
著者は「決断」を「未来への方向性を打ち出すこと」と書いていました。
そして、その未来について、実現している姿を想像し、そこから今を振り返ってみる(著者曰く、「ゴールオリエンテッド」)ということです。
例えば上の例でいえば、
少しでも豊かな暮らし、とは、月収10万円の不労所得を作ることだ
としたのであれば、
①月収10万円の不労所得の内訳は不動産で月5万円、ブログで月3万円、せどりで月1万円、株などからの配当金で月1万円
②そのために不動産は1室、ブログは月30記事、株式は500万円くらい必要
③不動産を買うためには頭金も必要だし、業者とのネットワークも必要だな
④ブログ月30記事書くためには1日1~2時間くらいの作業時間が必要だな
といった感じに具体的に行動が思い浮かんでくるはずです。
(上の数字はあくまでイメージです)
気を付けたいのは、あくまで「少しでも豊かな暮らし」の実現をめざす、ということ
その目標のためには時には不動産を手放したり、ブログの収益が月0円であったり、といったことも想定しなければなりません。
その中でいかにして目標に到達するのか、ということをシミュレーションするわけです。
そうした「ゴールオリエンテッド」のシミュレーションをこなす、つまりは「決断」の練習を重ねていくことが必要と言えるでしょう。
判断と決断を重ねて人生を良くする
いかがでしたでしょうか。
文章にしてみると、いわゆる「自己啓発本」ではありきたりのことが書かれているのかもしれません。
例えばコンサル業界にいる方からすると
「目標から逆算するのなんて当たり前でしょ」
「シミュレーションをしてPDCAを回すなんて当然」
なんてことも言われてしまうかもしれませんが。
ただ、果たして仕事ではなく、プライベートの生活にまでそうした考えを持ち込めていたのでしょうか。
今回取り上げた『判断と決断』の著者である中竹氏はシンクタンクでの勤務経験もある方です。
当たり前と思われるようなことの中にも「判断」と「決断」について、明快な定義をして日々の生活に落とし込んでいる姿に多くのことを学ぶことができました。
ぜひ、毎日の生活を少しでも良く、ぶれのない選択をしていきたい方は一度お読みいただければと思います。