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【書評】『ど素人がはじめる投資信託の本』(ジョン太郎)

みなさん、こんばんは。たんたんです。

 

投資を始めてみようにも、何から手をつけて良いのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

 

以前に「投資初心者には投資信託がオススメ」という記事を書きましたが、参考になる本を見つけたのでご紹介します。

 

それは、

『ど素人がはじめる投資信託の本』(ジョン太郎、翔泳社、2009)

です。

 

初版が2009年と12年前ということで古いのですが、中身自体は今でもとても勉強になるものだと思います。

 

この記事では、本書に書かれている様々な内容のうち、私が非常に影響を受けたものや「なるほど」と思ったことを取り上げてみていきます。

 

たんたん
関心をお持ちになった方はぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。

 

1.投資との向き合い方

 

ずばりこの本、名前に「投資信託」という言葉が使われてはいますが、実際には「投資入門」みたいな本でして、投資への向き合い方や考え方というものが書かれています。

 

そういうものが準備できたうえで、投資の1つの手段として投資信託が取り上げられているわけです。

 

そういう意味で、投資初心者の私はかなり興味を持って読み進めることができましたし、普段から考えていることに対して自信を持つことができました。

 

印象深かったのは、特に以下の3点です。

 

①投資に絶対はない

②投資の最も有利な武器は時間

③投資への考え方は変わる

 

それぞれ見ていきましょう。

 

①投資に絶対はない

 

当たり前ではあるのですが、「投資に絶対はありません」

 

その当然であることが改めてしっかり書かれています。

 

本文中に書かれている文章を一部ご紹介しましょう。

「誰も正解を知らないし、未来も知らない」

「長期投資家にとっての毎日のダウ平均の変動は、気象学者や永住の地を検討している家族にとって、毎日の天気が無意味であると同様に、何の意味も持たない」

 

自分がどのような投資スタンスで臨むかにもよりますが、毎日の相場の値動きに心をかき乱されている時にこそ思い出したい言葉ですね。

 

②投資の最も有利な武器は時間

 

2つ目は、投資する上での一番の武器は「時間」である、ということです。

 

本書中では以下のように書かれています。

 

「投資をするために最も大きな武器は、まとまった運用資金でも知識でも経験でもなく、「時間」なのです」

 

運用資金の大きさや知識、経験は人によって大きく異なってきます。

 

ただ、時間は誰にでも平等で、1日24時間しかありません。

 

投機ともいえるような他の投資手法が運や技量に左右されることが多いことを考えると、時間が一番の武器となる投資はかなりフェアだと言えるのではないでしょうか。

 

③投資への考えは変わる

 

3つ目は、運用方針や「理想の形」は、その時の自分の理解度、投資環境の変化、新しい知識や投資アイディアなどで変わっていく、ということです。

 

例えば投資を始めたばかりのころは、自分で個別の銘柄を判定するのが難しいでしょうから、いわば詰め合わせパックである投資信託がオススメと考えられます。

 

一方で、次第に投資経験を積んでくると、よりリスクが取れるようにもなってきます。

 

個人のリスク許容度に応じて、心を平穏に保ったままでも変動の大きい(もしくは小さい)商品に手を出していけるようになるわけですね。

 

それもまた良しとして投資に向き合っていく、ということが必要なのですね。

 

リスク許容度については、過去に記事を書いてますので、お読みいただけるとうれしいです。

リスク
自分のリスク許容度を知ろう

続きを見る

 

2.気づき

 

本書を通じた個人的な学びは以下の3点です。

 

①投資は自己判断

②長期投資と短期投資

③投資家間の格差

 

当たり前のことも含まれていますが、それぞれ見ていきましょう。

 

①投資は自己判断

 

一番にして最大の学びが、「投資は自己判断である」ということです。

 

当たり前ですが、投資の成果も代償も、どちらも自分に帰属します。

 

となると、

「〇〇さんがこう言っていたから」

「ニュースでそう言ってたから」

「SNS上の億り人がそう言っていたから」

ということは何の意味も持たない、ということに気が付きます。

 

たんたん
自分のことを豊かにしてあげることができるのはやはり自分であるということを自覚したいですね。

 

②長期投資と短期投資

 

2つ目は長期投資と短期投資についてです。

 

もちろん、短期投資がいけない、ということではないと思います。

 

ただ、私には長期投資の方が向いていそうだな、というだけです。

 

短期投資の方がボラティリティ(価格の値動きの幅のこと)は大きいでしょうから、時間をかけずに資産を大きく増やすことができる可能性もあると思います。

 

ただ、短期で勝ち続ける、ということは難しいだろうな、とも思います。

 

さらに、1回増やした資産をさらに短期投資で増やそうとした時に、1回目と同じ心持で投資に取り組めるかというと、正直自信を持てません。

 

そういう意味でも、やはり投資とは長い時間をかけて向き合っていく方が良さそうだな、と感じています。

 

③投資家間の格差

 

最後は、一言で投資家といっても、その間には間違いなく格差がある、ということです。

 

それは、情報であったり、資金量であったり、経験であったりです。

 

残念ながら、資産数十億円を持っている大富豪と私では、入ってくる情報の量だけでも全く異なるでしょう。

 

それでも投資の世界では同じ土俵で戦わなければいけないのです。

 

さらに言うと、投資のプレーヤーは何も個人に限られません。

 

そうなってくると、自分の持っている武器は何か、と考え、それをどのように振り分けていくのが良さそうか、何となくわかってきますよね。

 

3.自分を持つということ

 

さて、いかがでしたでしょうか。

 

今回はジョン太郎氏の「ど素人がはじめる投資信託の本」を紹介してきました。

 

著者は本書の中で以下のように書いています。

 

「投資と人生は同じ。様々な情報があり、様々なことを言う人がいるが、結局最後の判断を下すのは自分。自分がその損益の責任を取ることになるし、自分以上に大切に考える人はいない。一方で、あれこれ言ってくる人は非常に多い。」

 

周りの人の言葉に耳を傾けるな、というわけではありません。

 

ただ、周囲の声に振り回されていると、自分の行きつきたい場所とは違うところについてしまう可能性が高い、ということでしょう。

 

たんたん
しっかりと自分自身のことを知ったうえで、投資とは付き合っていきたいものですね。

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